「これが金になるんだ~」とつぶやいたのは、長年製材業を営んでいるK氏です。
手入れをしなくなってから久しい里山の木を伐りだして3年になりました。山主はかつてはナラ山だったというけれど、3.11以前はシイタケのホダギとして利用されてきたナラは今では数えるほどしか見られません。
薪の売り上げは、初年度90万円ほどです。この大部分は針葉樹です。C材を市場価格と同額で素材生産者から購入して薪ボイラー用の薪として販売したものです。2年目以降はふるさと納税の返礼品としての売り上げが6割以上占めます。今年度は、7割ほどがふるさと納税の返礼品で、残りの3割が薪ボイラー用と薪ストーブ用です。例年2月から薪の需要が減りますが、それでも5月末までには400万円近くの売り上げになるでしょう。支出は人件費が主ですが、薪割り、箱作り、配達など直接4名の雇用が生まれています。
価値のない(金にならない、というだけの意味です)里山が宝の山になりつつあります。みなかみモデルの一つが見える形となってきました。
里山の恵み=熱エネルギー